天草オリーブ園AVILOでオリーブオイルのテイスティング体験。オリーブオイルの事実と本物のオリーブオイルの選び方

夏休みの天草旅行で、楽しみにしていた天草オリーブ園AVILOへ行ってきました。

天草でオリーブが栽培されているの?

日本のオリーブといえば香川県の小豆島が有名ですが、1965年に天草の地にもオリーブが渡ってきました。その後、一度断念されたものの平成22年に地中海気候に似た温暖な天草で再びオリーブの栽培が開始されました。

年間を通じての温暖な気温、十分な日照量や水はけの良い土地に加え、地中海海岸になぞらえたような天草はまさにオリーブ栽培にぴったりの土地だったのです。

オリーブオイルのテイスティング体験で衝撃の事実を知る!

天草オリーブ園では最初にオリーブオイルのテイスティング体験をしました。

A,B,C,Dにはそれぞれ種類の違うオリーブオイルが入っています。まずは香りの体験です。手の平にのせて体温で温めるとより香りがわかりやすくなります。A,B,Cはトマトのようなフルーティさと、草刈りをした後の草の青臭さが混ざったような香りがしました。私は普段から馴染みのある香りでしたが、苦手な人は苦手な香りかもしれません。Dは馴染みのあるオリーブオイルの香りでした。

続いてオイルを口に含んで味わいを体験します。オリーブの種類によって辛味や苦味が少ないマイルドな味わい、喉がピリピリするようなスパイシーな味わいの違いを感じることができました。喉がピリピリするのは主に抗酸化作用のあるポリフェノールの成分によるものだそうです。

香りは馴染みがあり味わいもまろやかなDのオイルが一番美味しいと感じました。Dのオイルは馴染みのあるスーパーで売っている市販のものでした。残りのA,B,Cは天草オリーブ園で販売しているオリジナルオイルでした。

オリーブオイルソムリエによるとDのオイルは一番酸化している香り・味わいなのだそうです。うーん、普段使っているオイルは質が良くなかったという事実を知ってしまいました(汗)

オリーブオイルの格付けでさらに衝撃な事実を知ることに・・・!?

オリーブオイルはエキストラバージンオリーブオイルやバージンオリーブオイルなど製造方法・品質によって格付けがされています。

分類 製法 酸度* 備考
エキストラバージンオリーブオイル バージンオリーブオイル類 果実をそのまま搾ったもの 0.8%以下 官能検査にて「否定的要素0」かつ「フルーティ」が1以上
バージンオリーブオイル バージンオリーブオイル類 果実をそのまま搾ったもの 2%以下 官能検査にて「否定的要素が2.5」を超えず、「フルーティ」が1以上
 ランパンテバージンオリーブオイル  バージンオリーブオイル類 果実をそのまま搾ったもの  2%を超える  官能検査にて否定的要素が6以上
未精製ポマースオリーブオイル 搾りかす(ポマー)に物理的工程処理を加えたオイル 非食用
精製オリーブオイル バージンオリーブオイルを薬剤で科学的に精製(脱酸、脱臭、脱味) 0.3%以下 非食用
精製ポマースオイル 未精製ポマースオイルを精製 0.3%以下  非食用
 オリーブオイル  精製オリーブオイルにバージンオリーブオイル(ランパンテを除く)を混合 ブレンドについては規定なし(7:3くらいが多い) 1%以下  日本では酸価0.6%以下
ピュアオリーブオイル
(オリーブオイルとも表記) 
ポマースオリーブオイル   精製ポマースオリーブオイルにバージンオリーブオイル類(ランパンテを除く)を混合  1%以下  ポマースオイルと表記

出典・参考:天草オリーブ園AVILO、国際オリーブオイル協会
*酸度
国際オリーブオイル協会が定めた尺度です。オリーブオイルに含まれる脂肪酸のうち遊離しているオレイン酸の割合を%表記したもの。
酸度が低いほど遊離脂肪酸が少なく、より体に良い油と言えます。

日本は国際オリーブオイル協会に加盟していないのだそうです。日本で販売しているエキストラバージンオリーブオイルの基準は酸度のみで決められてます。JAS規格により酸価2.0%以下と定められています。

ということは酸度の基準さえクリアしていれば、果実をそのまま搾った1番搾りだけじゃなくても良いわけです。化学処理を行った2番搾り、3番搾りも混ざっている可能性はあるとのこと。うーん。オリーブオイルの事実をまた知ってしまいました。

オリーブオイル手搾り体験で本物のオリーブオイルの価値を知ることに

続いてオリーブオイルの手搾り体験をしました。

通常オリーブオイルの製造過程は、

果実収穫 → 洗浄 → 粉砕 → 撹拌 → 遠心分離 → ろ過 → 保存 という流れになります。

まずはジップロックに入ったオリーブをペースト状になるまで手でひたすらモミモミします。ペースト状になったオリーブを遠心分離用の入れ物へいれて3分ほど機械で遠心分離させます。そして出来上がったものがこちら。⬇︎

少なっ!

オリーブオイルはオリーブ全質量に対しわずか10%程度しかとれないのだそうです。
今回はオリーブ20gに対して抽出できたオイル2mlぐらいでしょうか。
本物のオリーブオイルの価値が理解できた手搾り体験でした。

今回はスペイン産のオリーブを長らく冷凍していたものだそうで、出来上がったオリーブオイルの味見ができなかったのが残念でした。

オリーブオイルの効果・効用

人間に必要な栄養素である脂質は、発育成長や健康維持に欠かせない体組織構成物質の一つです。脂肪が酸化すると体に有害な過酸化脂質となりますが、オリーブオイルに含まれるオレイン酸は最も酸化しにくい脂肪酸の一つです。

オレイン酸は悪玉コレステロール値を下げて動脈硬化や心臓病、高血圧を予防する効果があります。小腸で吸収されにくいため、腸を刺激して便秘の改善にも効果的です。また、脂肪酸の組成が母乳に近いので、乳児にも安心して食べさせられます。

その他にも免疫機能を強化するビタミンA、カルシウムの吸収を高めるビタミンD、抗酸化力の高い「若返りのビタミン」ビタミンEなど注目すべき成分が含まれています。

本物のオリーブオイルを選ぶポイント

体に良いとされているオリーブオイルを使う際に、重要なことは本物のオリーブオイルを選ぶことです。本物を選ぶのは難しいですが、消費者としてはできる限り偽物を買いたくありませんよね。

どのようなポイントに注意して選べば良いのでしょうか?

1、ダークガラス(遮光瓶)、ステンレス缶、紙パックに入ったものを選ぶ。
オリーブオイルは光、空気に触れると劣化していきます。透明なガラス瓶やプラスチックですと、オリーブオイルの酸化を促進させてしまうので避けましょう。

2、酸度が0.8%以下のものを選ぶ
日本のメーカーのものは、酸度2.0%以下の基準で製造されています。国際オリーブオイル協会基準の酸度0.8%以下のものを選びましょう。

3、低温圧搾(コールドプレス)製法で作られたものを選ぶ。
高温で搾られたオイルは栄養成分が失われるだけでなく、トランス脂肪酸が発生する可能性があります。オリーブオイルに限らず、どの油でもrawなものを選びましょう。最近の油は低温圧搾(コールドプレス)製法と記載されているものも多くあります。

4、オーガニック認証されているものを選ぶ。
化学肥料や農薬を極力使用せずに栽培されたオリーブオイルを選びましょう。

5、1〜2ヶ月以内で使いきれる量のものを選ぶ。
大瓶に入ったものは大量生産されたものが多く、本物とは言い切れません。また、遮光ガラス瓶に入ったものでも酸化は免れません。早めに使いきれるサイズのものを選びましょう。

6、ある程度、高価なものを選ぶ。
オリーブの全質量の10%程度しかオイルはとれません。本物を選ぶにはそれなりの価格のものを選びましょう。

今回の天草オリーブ園AVILOでオリーブ園を見学するだけではなく、体験することで多くの事実と学びを得ることができました。日本では数少ないオリーブ園でオリーブ体験してみてはいかがでしょうか。